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静岡県人権啓発センター

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子どもをめぐる人権問題

子どもをめぐる人権問題

  平成元年(1989年)に、国連は、子どもの人権のために「児童の権利に関する条約」(子どもの権利条約(1)を採択しました。我が国は、平成6年(1994年)に批准しています。
  この条約では、「原則として大人と同様の権利の保障」「親の社会的地位・財産、人種などによる不平等の排除」「考えをまとめる力のある子どもが、自分に影響があることに意見を表明することができること」などを定めています。

 また、昭和26年(1951年)に、日本国憲法の精神に従って宣言された「児童憲章」の中で、「児童は、人として尊ばれる。児童は、社会の一員として重んぜられる。児童は、よい環境のなかで育てられる。」ことがうたわれています。

 しかしながら、少子化や、家族の形態の多様化、近隣との付き合いの希薄化などの社会状況の変化の中で、児童虐待(2)をはじめ、いじめ・不登校・非行や児童買春、児童ポルノ(3)、貧困など、様々な問題が生じています。

・本県の児童相談所で取り扱った相談処理件数は、平成26年度で2,132件(平成25年度1,725件)と、過去最高となっています。

・本県の不登校児童生徒数は、平成25年度で5,348人(平成24年度4,663人)と、前年度より増加しています。

・本県のいじめ認知件数は、平成25年度4,529件(平成24年度6,676件)と、前年に比べ減少しているものの、依然として高い水準となっています。

・子どもの相対的貧困率(3)は1990年代半ばからおおむね上昇傾向にあり、特に子どもがいる現役世代のうち、一人親世帯は54.6%(平成24年(2012年))で、二人親世帯の15.1%に比べ非常に高い水準となっています。

 国においては、これまで、日本国憲法のもと、「児童虐待防止法」や「児童ポルノ法」などの制定、改定をはじめ、平成25年(2013年)には「いじめ防止対策推進法」を、平成26年(2014年)には「子どもの貧困対策推進法」などを施行してきました。

 このうち、児童虐待防止法では、児童虐待が児童の人権を著しく侵害し、その心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるものであること、将来の世代の育成にも懸念を及ぼすことから、児童に対する虐待の禁止、児童虐待の予防及び早期発見等のための措置等について規定しています。同法第6条では、「児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。」としています。

 県では、こうした事態に対応するため、児童虐待の防止に必要な体制整備、関係機関との連携強化に努めるとともに、人権意識の高揚に向け様々な取組を行っています。

県教育委員会では、いじめ・不登校・非行対策などに努めるとともに、児童生徒の自他の人権を尊重する態度や行動力の育成のため、教職員への人権教育の理念を浸透させるための取組を行っています。

 子ども自身が自分を含めだれもがかけがえのない存在であることを理解し、お互いの人権を尊重し合うことの大切さを理解できるようにするとともに、権利の主体として、子どもが健やかに成長できる環境づくりを進めていく必要があります。


(1) 児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)
    子どもの基本的人権が国際的に保障されるべきものとして定められた条約で、  1989年 (平成元年)の 国連総会において採択され、1990年(平成2年)に発効しま  した。この条約は、次の子どもの権利を守ることを定めています。

1 生きる権利 子どもたちは生まれながらにして、安全な水や十分な栄養を得て、健やかに成長する権利を持っています。
2 育つ権利 教育を受ける権利を持っています。また、自分らしく成長するために、自分の考えや信じることが守られることも重要です。
3 守られる権利 あらゆる種類の差別や虐待、搾取などから守られなければなりません。また、障害のある子どもや少数民族の子どもなどは特別に守られる権利を持っています。
4 参加する権利

自由に意見を表したり、集まって活動することができます。なお、家族や地域社会の一員としてルールを守る義務があります。

(2)児童虐待
   児童虐待防止法では、児童虐待を次のように定義しています。

1 身体的虐待 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること
2 性的虐待 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること
3 ネグレクト 児童に対する著しく拒絶的な対応、心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること
4 心理的虐待

児童に対する著しい暴言その他著しい心理的外傷を与える言動を行うこと
※児童が同居する家庭における配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)に対する暴力を目撃等させることを含む。

5 保護者以外の同居人による身体的虐待、性的虐待又は心理的虐待の保護者による放置  

(3)相対的貧困率
  主に先進諸国における経済格差に基づく貧困のことで、OECD(経済協力開発機構)等では、各国の等価可処分所得の中央値の50%以下で暮らすこととされています。なお、絶対的貧困とは、2008年時点の購買力平価換算で一日当たりの生活費が1.25ドル未満の状態をいいます。

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