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静岡県人権啓発センター

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高齢者をめぐる人権問題

高齢者をめぐる人権問題

 国連では、平成3年(1991年)に、高齢者の自立、参加、ケア、自己実現、尊厳を内容とする「高齢者のための国連原則」が採択され、平成11年(1989年)には、「高齢者のための国連原則」を促進することを目的として「国際高齢者年」とする決議が採択されるなど様々な取組が行われてきました。

 わが国においては、少子高齢化が進展し、平成37年(2025年)には3人に1人が65歳以上の高齢者となることが予測されています。県においても、平成28年(2016年)4月1日現在の高齢化率が27.6%になり、今後も高齢化の進行が続くものと予測されています。こうしたことから、高齢化に適応した豊かな社会の実現が求められます。

 しかしながら、高齢者の雇用環境は厳しい状況であり、さらには疾病等のために介護を必要としている高齢者に対し、介護者が肉体的、心理的に虐待を加えるなどの高齢者虐待(1)のほか、財産面でも様々な問題が生じています。

 ・厚生労働省が全国の市町村を対象に実施した「高齢者虐待に関する調査」(平成26年度)の分析結果によると、県内市町への相談・通報件数は698件となっており、このうち、虐待と判断された件数は446件(25年度から80件(21.9%)増加)でした。主な虐待者は、息子、夫、娘の順となっており、虐待の内容は、身体的虐待、心理的虐待、介護・世話の放棄と続く結果となっています。

  このため、昭和61年(1986年)6月の「長寿社会対策大綱」、平成8年(1996年)7月の「高齢社会対策基本法」(平成7年(1995年) 12月に施行)に基づく「高齢社会対策大綱」により総合的な対策が実施されてきました。

 平成13年(2001年) 12月には、高齢社会対策の一層の推進を図るため、同大綱が改定され、取り組むべき課題として、@多様なライフスタイルを可能にする高齢期の自立支援、A年齢だけで高齢者を別扱いする制度、慣行等の見直し、B世代間の連帯強化、C地域社会への参画促進が設定されました。

 また、高齢者の権利擁護に向けた取組として、平成12年度に、介護保険施設における身体拘束の廃止を目的として、国、県において身体拘束ゼロ作戦が開始されるとともに、平成13年度には、成年後見制度利用支援事業が創設されました。

 さらに、平成18年(2006年)4月には、高齢者虐待の現場への市町の立ち入り調査を認め、行政の早期立ち入りにより、高齢者への虐待防止を目的とした「高齢者虐待防止法」が施行され、第7条で、養護者による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、当該高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合には、速やかに市町へ通報しなければならない、そのほかの虐待の場合には速やかに通報するよう努めなければならないことなどが規定されました。また、「介護保険法」の改正により、各市町村において高齢者の虐待防止や権利擁護の相談・支援等の業務を行う総合窓口として「地域包括支援センター」(2)を設置することとされました。

 県においても、これまで様々な取組を展開してきましたが、平成27年(2015年)3月には、「いつでも、どこでも、誰もが、健やかに、いきいきと、安心して暮らせる健康長寿の“ふじのくに”づくり」を基本理念とした「第7次静岡県長寿者保健福祉計画(ふじのくに長寿社会安心プラン)」を策定し、年齢を重ねても地域で安心して暮らしやすい長寿社会づくりを目指しています。

 高齢者がいきがいと尊厳をもって安心して暮らすことができるよう、私たち一人ひとりが、高齢者の人権について考えていく必要があります。

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(1) 高齢者虐待
   高齢者虐待防止法では高齢者虐待の定義を次のように定めています。

@身体的虐待 高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じる恐れのある暴行を加えること。
A養護を著しく怠ること(ネグレクト) 高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、他の同居人の身体的、心理的、性的虐待行為を放置する等擁護を著しく怠ること。
B心理的虐待 高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他著しい心理的外傷を与える言動を行うjこと。
C性的虐待 高齢者にわいせつな行為をすること又はさせること。
D経済的虐待 擁護者や高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他高齢者から不当に財産上の利益を得ること。

 

(2)地域包括支援センター 

 地域の高齢者の心身の健康の維持、保健・福祉・医療の向上、生活の安定のために必要な援助(地域包括ケア)を包括的に行う中核機関として、平成18年度から各市町に設置されています。

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